蜂蜜は、5~14℃位で白く結晶化します。この結晶は蜂蜜に含まれる花粉を中心にブドウ糖が集まって固まったもので、品質に問題はございません。結晶化は、その蜂蜜が本物であることの証です。もちろん、塩や砂糖の結晶化と同様、そのまま食べることができます。実際には、結晶化したほうが使い易いのですが、気になる方も多いようですね。結晶化を腐敗と勘違いして生ゴミとして処分する人もおられるようで、何とももったいない話です。
結晶化した蜂蜜は、以下のように湯煎することで、もとの状態に戻すことができます。
(1)鍋に水を入れ、結晶化した蜂蜜をビンのまま入れます。水面が蜂蜜より少し下になるようにして下さい。
(2)ビンのふたは外します。鍋を火にかけ、50~60℃ぐらいのお湯で湯煎し、蜂蜜をかきまぜながら結晶をとかします。
蜂蜜は45℃を超えると成分が変化します。お湯が熱くなりすぎないように注意してください。
(3)蜂蜜が完全に溶けたら、そのまま自然に冷まします。白い泡は、蜂蜜の酵素が生きている証です。 酵素が生きている蜂蜜は、自然に蜂蜜中のブドウ糖と化学反応をおこしてグルコン酸に変化する過程で、過酸化水素を発生させます。この過酸化水素は酸素と水素から出来ており、酸素が泡となります。この泡は、やがて蜂蜜の表面に浮いてきます。問題ありません。
結晶化した蜂蜜が、もとの状態に戻りました。
ただし、室温が14℃以下の場合、再び、結晶化するおそれがありますので、ご注意ください。
ちなみに「ゆりの郷」の物産館に置かれた蜂蜜は、12月の中旬ごろまでは結晶化しませんでしたので、出荷を控えた蜂蜜を保温器で保温していました。この保温器は、故障した冷蔵庫を利用したもので、熱源は、100Wの白熱球2個です。サーモスタットで庫内を25℃に保つことができます。